
レオパがうんちをしばらくしなくなった、、
と心配している飼い主さんはとても多いです。
レオパは様々な理由が原因でうんちをしなくなります。
「そういえば最近うんちを見ないな、、、」
「餌をちゃんと食べているのに1週間うんちが出ていない、、、」
「苦しそうに肩を震わせている、、、」
「ついにはご飯を食べなくなってきた、、、」
飼っているレオパにこのような様子はありませんか?
レオパのうんちが出ない理由には便秘と腸閉塞(排泄物が消化管で詰まってしまう病気)が考えられます。
正しい対処をせずに放っておいてしまうと、命の危険にまで達してしまう恐れがあります。
この記事では、爬虫類ショップで6年ほどスタッフをしていた編集部の玉木が、自身の経験とお医者様との会話で学んだ知識をもとに、うんちのでない原因と自宅でできる対処方をお伝えしていきます。
是非参考にしてみてください。
それでは見ていきましょう。
どれくらいうんちが出なかったら心配?

レオパはきちんと餌を食べている場合には2、3日に1回うんちを出します。
しかし、餌をちゃんと食べているのにも関わらず1週間うんちが出ていない場合には何かしらの体調の変化がある恐れが高いです。
うんちの出ない原因
うんちが1週間も出ていない原因としては、便秘または腸閉塞が考えられます。
どちらもレオパがよくかかりやすい病気です。
それでは詳しく原因を見ていきましょう。
①便秘
レオパがウンチをしない原因では、便秘である可能性がとても高いと言えます。
便秘になってしまう主な原因としては、以下の2つが主に考えられます。
水分の不足 | 他の生き物と同じようにレオパにも様々な性格がありますが、神経質だと水をなかなか飲まない子もいるようです。 水を飲まないことが長く続くと水分不足を引き起こしやすく、便秘になってしまいます。 |
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環境の変化 | レオパを購入して初めてペットショップからお迎えする場合、環境が変化したことにより便秘になりやすい子が多いです。 また、長く飼育しているレオパでも、むやみにケージ内の物の配置を変えたり、家の中の騒音などでも便秘を引き起こしてしまう場合があります。 |
②腸閉塞
うんちが出ない原因として便秘のほかに考えられるものとして、腸閉塞という、消化管が排泄物で詰まってしまう病気があります。
レオパに以下の状態が確認できたら腸閉塞を疑ってみましょう。
- 不自然にお腹が膨らんでいる
- 給餌間隔を空けても全くご飯を食べない
- シルクワームやハニーワームなど嗜好性の高い餌を与えても食べない
- 脱皮前後ではないのに餌を食べなくなった
腸閉塞になってしまう原因は以下の3つが主にあげられます。
床材の誤飲 | 一番多い原因が床材の誤飲です。
飲み込んだのが少量の砂ならば自然に排泄しますが、多い場合は腸内に溜まり続けて体外へ糞を排泄できなくなってしまいます。 |
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腸が元々弱い | レオパは生まれつき、体質的に腸が弱かったり、腸が細いため腸閉塞を起こしやすい個体がいます。 また、幼体は生体よりも腸が細いので、腸閉塞が起こりやすいです。 |
消化不良 | コオロギなどの餌は消化が悪く、腸閉塞を起こしてしまう危険が高まります。 適切な給餌方法を学びましょう。(この後解説します。) |
便秘の対策

次に便秘の2つの対策について説明します。
①水分不足の解消
レオパの水分の不足を解消するには、多くの水分を取らせてあげれば解消するのですが、そこは人間とは違い爬虫類。
話したからといって飲んではくれません。
そんな時は、レオパの飼育ケージにウエットシェルターを設置して水を入れておくことをおすすめします。
ウエットシェルターを設置しておけば、個体に水分がついて舐める、水分を摂るということに繋がり、水分不足の解消に効果があります。
それでも飲まない場合は、霧吹きで床材をまんべんなく湿らせておくという方法があります。
しかし、この方法は、ケージ内の温度を適切に保っていないと、一気に蒸れて高温になってしまう場合があるため、温度管理には注意が必要です。
②環境の変化の改善
上記したような環境の変化によって便秘になってしまったのではと思った方は、餌を与えるのを数日間控えるという改善方法があります。
この方法を行うことによって、レオパの腸内環境を整えて、便意を促すことができます。
しかし、2~3日たってこの方法でも便秘が解消されなかった場合には、①水分不足の解消と併せて、
温浴
ヨーグルト
整腸剤レプラーゼ
を用いて便秘を改善してみましょう!
温浴 | ぬるま湯にレオパを約10分~15分入れてあげてください。 ここで注意するのは温度です。 40度を超えない程度で尚且つ、温度が下がりすぎない程度の丁度よい温度をキープします。 |
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ヨーグルト | ヨーグルトは水分摂取や腸内環境を整える役割があるので便秘解消に役立ちます。 ヨーグルトのみで食べてくれる場合もありますが、食べてくれない場合もあるため、コオロギやミルワームなどをすり潰したものをヨーグルトに混ぜて食べさせてあげてください。 |
整腸剤レプラーゼ | もし、ヨーグルトを混ぜてみても食べてくれない場合は、整腸剤レプラーゼを与えてみましょう。レプラーゼの成分は、乳酸菌、酪酸菌、タンパク質分解酵素、脂肪分解酵素、ビール酵母、糖化菌です。 これらの生きた腸内細菌が個体のおなかのバランスを整えてくれます。 |
ベンリーバック食品のレプラーゼは、爬虫類専門の整腸剤としては定番の商品です。
このレプラーゼをあなたの個体が食事をするたびに振りかけて食べさせてあげましょう。
便秘の時だけでなく、日頃から与えても問題がなく、与えすぎることによる健康への影響もないというのは安心ですよね。
このレプラーゼを餌に振りかけることで食べてくれなくなったというレオパには、水に溶かして使う水溶性レプラーゼが良いかもしれません。
水に溶かして飲み水として与えたり、餌水でふやかす際にも入れることができます。
私の以前の職場の友人が飼っているレオパのモニカ君は便秘気味で悩んでいたのですが、このレプラーゼを使用したら、1週間出ていなかったうんちが出てきて、食欲も絶好調になったそうです。
爬虫類全般にこのレプラーゼは使用していましたね。
腸閉塞の予防方法
腸閉塞は飼育環境を適切なものにしておくことである程度未然に防ぐことができます。
その中でも、3つの方法を説明します。
①床材の誤飲を防ぐ
床材を誤飲することで、腸閉塞を起こすレオパがとても多いです。
床材は、厚手のキッチンペーパーを使用するのがおすすめです。
キッチンペーパーを使用することで、人口飼料にくっついて一緒に口にしてしまうことを防ぐことができます。
また、取り換えや掃除がしやすいというのもポイントです。
②腸を温めてあげる
パネルヒーターを使用してケージの下から温めてあげましょう。
設定は28℃~30℃にしておきましょう。
腸がもともと弱いレオパは、お腹を温めてあげることによって、腸の動きを活性化させることができます。
床材に砂や土を使用している場合は、厚さを少し減らすと下からの熱が伝わりやすくなるでしょう。
しかし、レオパの飼育ケージ内の温度がすべて一定だと逃げ場がなくなりストレスを感じてしまうため、温度勾配は忘れないようにしましょう。
温度勾配とは、レオパの過ごす飼育ケージ内で、場所によって温度の違いを出すことをいいます。
具体的には、ケージの下に置くパネルヒーターをケージの床面積の1/2か1/3くらいに触れるように敷いて、ケージ内にパネルヒーターを敷いたホットゾーンと敷いていないクールゾーンの2つのゾーンを設けて、温度の勾配を作るのです。
このようにケージ内の場所によって温度の違いがあると、レオパは自分で好きな温度の場所を選んで活動することができて、ストレスなく過ごすことができます。
また、温浴させることも、腸を温めてあげることに効果的です。
③餌を消化しやすく工夫する
レオパが食べる餌は消化の悪いものも多いです。
それらの餌を与える時には、消化がしやすいように工夫する必要があります。
冷凍ピンクマウスを与える時には、きちんと解凍して、消化しやすい状態にしてから与えましょう。
ミルワームやジャイアントワームを与える時は消化が良くなるように頭をちぎってから与えましょう。
コオロギやデュビアの羽や後ろ足ははさみなどで切ってから与えましょう。
これらのことを工夫するだけでも、消化しやすくなり、腸閉塞の予防に効果があります。
腸閉塞になってしまったら
腸閉塞になってしまい、重症化していると思ったら、すぐさま、動物病院に相談してみましょう。
最悪の場合、手術を行う場合もあり、早急な対応が必要になります。
いざという時に頼れるお医者様がいる場所を確認しておきましょう!
まとめ
レオパがうんちをしない原因とその対処方について説明していきました。
飼っているレオパがしばらくうんちをしていなかったり、苦しそうに肩を震わせていたら、是非この記事を参考にして、
対応してみてくださいね。
それでは、お読みいただきありがとうございました!