フィラリアが犬に引き起こす症状とは?

って危険だけど具体的にどんなもの?」
「愛に感染するとどうなるの?」

愛犬と暮らしている方は、フィラリアが犬にとって危険だと聞いたことがあるかと思います。
ただ危険ということは知っていても、具体的にどのような症状や影響が出るのか疑問もあるでしょう。

以前から、犬の死因として多く挙げられてきたフィラリア症
蚊を媒介とするフィラリアは犬にとって天敵とも言えます。

このサイトでは、フィラリアについてや犬に感染したときの症状を解説していきます。

フィラリアとは?


フィラリアとは、蚊を媒介として犬の体内に侵入する寄生虫です。
体内に入ったフィラリアは、犬の肺動脈や心臓に寄生して機能障害を引き起こします。
全身の血液循環や呼吸器系、肝臓、腎臓など。

症状は慢性経過をたどるので、咳や運動を嫌がるなど初期症状から始まりますが、大量寄生した場合には命にかかわる恐れも。

フィラリアにとって犬は寄生しやすい生態を持っているため、犬への寄生が多く見られますが、や人間に感染する場合もあります。

フィラリアの症状

ではフィラリアに寄生された場合、どのような症状が現れるのでしょうか?

フィラリアは成虫が肺動脈や心臓に寄生すると、様々な症状が見られ始めます。
ほとんどは咳や運動を嫌がるなど、初期症状から進行していきますが、大量に寄生した場合は急性症状を起こす場合があるので注意が必要です。

咳をする「カッカッ」というような乾いた咳をします。
これは、肺動脈に寄生することで肺に様々な病変が発生することが原因です。
血液の循環が妨げられて、お腹にが溜まるなどの症状が見られます。
胃が圧迫されるため、食欲不振になるのです。
運動や散歩を嫌がるフィラリアは心臓の働きを低下させるため、疲れやすくなります。
運動や散歩を嫌がる様子が見られたら、注意が必要です。
毛づやが悪くなる血液循環が悪くなることで、肝臓障害が発生します。
肝臓障害が発生すると、栄養状態も悪化するため毛づやにも影響が出るのです。

これらが主な初期症状として見られるようになります。
しかし症状が進行すると重度な「慢性犬糸状虫症」や、急性症で命の危険がある「大静脈症候群」を引き起こす場合も考えられます。

フィラリアの症状と進行

症状について説明してきましたが、感染してもすぐに症状が出るわけではありません。
一度に大量寄生した場合は別ですが、基本的には感染から数年たってから症状が現れ始めるのです。

上記でも述べた通り、フィラリアのほとんどは慢性的な経過をたどります。
慢性犬糸状虫症では咳など軽い症状から始まりますが、放置していると悪化していき、2~3年ほどで末期状態に。

また時には急性症を引き起こすこともあります。
急性症である「大静脈症候群」には特に注意が必要です。

大静脈症候群を起こすと、虚脱や血尿、呼吸困難など突然激しい症状を示します。
これは速やかに治療を行わなければ、数日以内に死に至る可能性が非常に高くなっています。

最悪の事態にならないように日ごろから予防し、異変を感じた場合は早めに対処しましょう。

重度な症状について

上記でも軽く触れましたが、フィラリアの重度な症状には「慢性犬糸状虫症」と「大静脈症候群」の2つがあります。

すぐに命の危険はなく、初期症状から悪化していく慢性犬糸状虫症。
急性症で速やかに治療を行わなければ、数日のうちに死に至る大静脈症候群。

この2つの症状は、具体的にどのような影響が見られるのでしょうか。
それぞれ見ていきましょう。

慢性犬糸状虫症

慢性犬糸状虫症とは、フィラリア症の重度な症状のひとつです。
慢性経過をたどるため、すぐに命にかかわるということはありません。
しかし放っておくと2~3年で末期症状となり、死に至ります。

早朝や興奮した際に乾いた咳をするようになります。
他にも、かっ血や呼吸困難、腹水、ネフローゼ症候群など。

かっ血かっ血とは、咳とともに血を吐く症状です。
肺や気管支などの呼吸器系から出血することで起こります。
呼吸困難血液循環に障害を起こして、呼吸困難に陥ることがあります。
腹水フィラリアの腹水は、循環器障害から腹水が引き起こされます。
体液が腹腔内に溜まった状態のこと。
ネフローゼ症候群腎臓に障害が起こり、尿中に蛋白質が大量に漏れるのがネフローゼ症候群です。
全身の抵抗力が低下し、感染症にかかりやすくなります。

大静脈症候群

大静脈症候群も、フィラリア症の重度症状です。
突発性の虚脱や血尿、貧血、呼吸困難などの症状が見られます。
急性症のため、すぐに治療しなければ数日以内に死に至るでしょう。

突発性の虚脱フィラリアが心臓の静脈弁に絡まると、呼吸がしづらくなり虚脱が見られる場合があります。
虚脱とは、心臓が弱って命にかかわる症状のことです。
血尿血が混じった尿が出たら注意が必要です。
膀胱炎と間違えられることも多いですが、フィラリアが腎臓に障害を引き起こしているかもしれません。
貧血フィラリアが多数寄生している場合、心臓につながる血管をふさぐことが原因で貧血が起こります。
重度の貧血になると酸素が行きわたらなくなり、命にかかわる場合も。
呼吸困難血液循環に障害を起こして、呼吸困難に陥ることがあります。
急死の恐れがあるので注意が必要。

犬のフィラリアまとめ

犬のフィラリアの症状について解説してきましたが、いかがでしたでしょうか?

フィラリアは、蚊を媒介として犬の体内に入り込む寄生虫です。
体内に入ったフィラリアは肺動脈や心臓に寄生することで、被害を引き起こすのです。

初期症状は軽度のものですが、重度になると犬糸状虫症が起こり、かっ血などが見られる場合もあります。
ほとんどは慢性経過をたどりますが、まれに大静脈症候群といった急性症状が起こる恐れも。

犬の死因として挙げられることも多いですが、しっかり予防すれば心配ないでしょう。