フェレットは病気をしやすい動物で、飼い主さんが日頃から食欲や排泄物、様子などを注意して観察する必要があります。
その中でも食欲不振が続き体重が急激に減少すると体の小さなフェレットはみるみる衰弱していきます。
とりあえず食べさせることによって体力の維持を図ることが大切です。
いざと言う時に、高栄養の療養食ダックスープの作り方や与え方を紹介します。
ダックスープとは
アメリカでフェレットの飼育経験豊富な方たちによって作られた療養食で、食欲不振や手術後、病中、病後、高齢のフェレットの栄養確保に最適なスープです。
ダックスープで使用するアイソカルプラスはもともとは人間向けの商品なのですが、アイソカルプラスを使用したダックスープは栄養価が高く、消化吸収が良くフェレット以外にもハリネズミなどの小動物などに与えることができます。
アイソカルプラスは、液体タイプや半固体タイプの商品がありますが、ダックスープを作る際には液体タイプの物を使用します。
手術後、病中、病後、通院中の子でしたら、獣医師さんに相談の上与えるようにしてください。
ダックスープの作り方
用意するものは、アイソカルプラス1個(200ml)、水200ml、フェレット用のドライフード100gです。
お好みでバナナを少しいれても大丈夫です。
フェレット用のドライフードはあらかじめ40~50℃ほどのお湯でふやかしてください。
上記の材料をフードプロセッサーへ入れペースト状になるまで混ぜてください。
人肌ほどの温度にしておくと嗜好性が高まり食いつきが良くなります。
フェレットへすばやく栄養を補給するダックスープですが、使用しているアイソカルプラスは開封後24時間以内に使い切らなくてはいけません。
そのため、1食分ずつ小分けにして冷凍し、1日3回程度に分けて与えてください。
食べ残したダックスープは保存ができないため必ず処分してください。
アイソカル・プラス
アイソカルプラスは高濃度の栄養補助食品で、体調不良やなんらかの理由によりフードをあまり食べられないペットに与えます。
フェレットが重症の場合はこの原液を温めて直接与えることも可能です。
もともとは人間の高齢者向けに作られた商品ですが、すばやく高品質の栄養を補えることからダックスープを作る際に使用されています。
アイソカルプラスは乳糖を含んでいないため、下痢をしている子や胃腸障害の子にも安心して与えることができます。
参照サイト:ダックスープ
ダックスープの与え方・量
最初は警戒してしまい全く食べない子もいます。
まずは少しニオイを嗅がせて見て口をつけない場合はシリンジや指に少量を取り舐めさせることから始めましょう。
それでも食べない場合はシリンジに入れて強制給餌で与えてください。
フェレットに強制給餌する場合は犬歯の後ろ側にシリンジを差し込み舌の上に1mlずつ乗せていくようにしてあげましょう。
1度に飲ませるダックスープは20mlほどです。
これを1日3回ほど与えていきますが、体調や食欲の戻りなどを見て回数を調節してください。
ダックスープは高濃度の液状栄養食で、食欲不振や元気のない子には救世主ともいえる栄養源ですが、与えすぎてしまうと元のドライフードを食べなくなることもあります。
そのため体調が回復したらドライフードに戻すようにしましょう。
ドライフードの食いつきが悪い場合は、ふやかしフードを固めに作ったり、作ったダックスープの上にドライフードを混ぜたりと工夫するようにしましょう。
食欲不振のフェレットにおすすめの商品
ゴートミルク
ヤギミルクであるゴートミルクは、カルシウム含有量は牛乳よりも高く、ビタミンやミネラルを豊富に含んでいます。
こちらはパウダータイプなためダックスープに少しふりかけるか、お湯に溶かしてそのまま与えることもできます。
またダックスープの類似効果を期待できるためダックスープを全然飲まない子にはゴートミルクを与えてあげるのも良いかもしれません。
ヒルズ 回復期ケア a/d缶 犬猫用
ヒルズ社のa/d缶は高たんぱく・高脂肪で衰弱時や回復時に必要なエネルギーが配合されています。
動物病院でも置いてあるところが多く、ペットの療養食として有名な肉系の缶詰です。
痩せているフェレットにもおすすめで、ダックスープに少量入れるか、フードの代用として入れます。
まとめ
食欲不振のフェレットのダックスープの作り方や、元気がない子におすすめの栄養補助食品を紹介しました。
フェレットが食事をしなくなると、急激に体重が落ちてしまい命の危険となることもあります。
食いつきが悪い場合はシリンジで与えたり、少し温めてニオイを出したり、その子が大好きな味のものを少し混ぜたりと工夫して少しでも食べてもらえるようにしてみてください。
ダックスープは体調不良や食欲不振の場合に活躍してくれますが、食欲不振や体調不良が続く場合や、いつもと様子が違った場合はまず動物病院へ連れていきましょう。