ペレットはうさぎのご飯である牧草の補助食として与えられるドライ加工した固形の総合飼料です。
主原料はうさぎに与える牧草でマメ科のアルファルファとイネ科のティモシーの2種類があり、成長具合によって種類を変えていく方法が基本です。
うさぎは草食動物なので主食は完全に牧草ですが、これだけでは健康な身体を維持していくことはできません。
そこでこのペレットフードを与えることで牧草だけでは得ることができない栄養を補助することができるのです。
栄養補助の他にも病気対策として利用されるものや不正咬合を正したりするなど様々な種類があり、うさぎの健康維持に大きく寄与しています。
ペレットは子供用と大人用など、うさぎの年齢に応じた種類があるため、たんぱく質やカルシウムなどの栄養素を考慮しながらそれぞれの状況に合ったものを選択していきましょう。
ペレットの種類
ペレットに使われている主原料は以下の2種類です。
マメ科のアルファルファ
イネ科のティモシー
アルファルファはタンパク質やカルシウムを多く含むため、たくさん食べる成長期のうさぎに適しています。
嗜好性が高いので生まれて6ヶ月までのうさぎが好む傾向にあります。
一方、ティモシーは高繊維質でタンパク質やカロリーも抑えられており、成長期はもちろん維持期~高齢のうさぎにも適している健康食材のため、安定して生涯食べていける牧草として知られています。
ハードタイプとソフトタイプ
ペレットにはハードタイプとソフトタイプがあります。
それぞれ特徴があり、ハードタイプは歯の伸び過ぎや不正咬合の防止に役立ちます。
ソフトタイプは穀物のでんぷんが混ざりやすく嗜好性が高い作りになっています。
ハードかソフトかはうさぎの好みがわかれるところなので状況に応じて使い分けたいところですが、特徴に精通していればその分最適なペレットも絞りやすくなります。
また、病気のときなどはうさぎの体調に合わせてできるだけ食べやすいほうを選んであげましょう。
その他栄養素との兼ね合いも重要です。
うさぎにも好みがある
うさぎは個体が違えば当然好きな食べ物の好みも違ってきます。
ペレットはうさぎにとって大切な食事なのですが、選んだペレットや牧草がうさぎの好みに合わなかったという事態がしばしば起こります。
うさぎは1度食べなかったペレットや牧草はほとんど手を付けないということが珍しくありません。
そのような場合はペレットの種類を変えてみましょう。
変えてその種類を食べるようになったらしばらくはそのペレットで様子をみることにします。
遊び時間をずらしたり、好きなおやつなどを与えるなどして少し生活に変化を付けてみるのもコツです。
ペレットフードの選び方
ペレットはうさぎの成長過程に合わせて与える種類を変えていきます。
下はうさぎの一般的なライフステージと必要なペレットです。
(うさぎの寿命は平均して7~10年)
成長期(0~1歳) | アルファルファ主原料のペレットが主流 |
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維持期(1~5歳) | 健康維持のため主食ペレットをティモシーに切り替える時期 |
中年期(5~7歳) | 代謝が落ちてくるので肥満防止のため低カロリーのティモシーがベスト |
高齢期(7歳~) | 健康管理が大事。健康補助成分が配合されたティモシーがおすすめ |
ご覧のようにティモシーペレットは維持期から高齢期にかけて与えるもので、年齢によってその量や栄養分を変化させていく必要があります。
初期のころはアルファルファのペレットをたくさん与えるだけで良いのですが、6ヶ月以降からは牧草中心の生活に変えてペレットを健康的なティモシーに変更し、体型維持や栄養バランスを考えて与え続けなければなりません。
また、牧草やペレット以外にも、水やおやつの量なども健康維持のために調整したほうが良いでしょう。
このように年齢ごとに食生活を変える方法が一般的ですが、できることならペレットは何回も買い替えることなく、トータル的にバランスの取れたペレットを与え続けるほうが時間の節約や栄養管理の観点から見ても望ましいですね。
また2、3歳を超えたあたりから毛球症や消化器官などに関する病気の不安も出てきますが、最近のペレットはうさぎの腸内環境を整えたり、病気予防に効果的な栄養が含まれたりしているので信頼度の高いメーカーから良質な商品を選べば、それだけうさぎが健康的且つ満足度の高い生活を維持できる可能性も高くなります。
食事の適切な量
好きなだけ食べさせていい牧草とちがい、ペレットは適量を朝と晩の2回に分けて与える必要があります。
適切な量といっても難しいかもしれませんが、以下の量が適切とされています。
「うさぎの適正体重の1~3%」
適正体重×0.01(1%)=1日のペレットの量(g)
仮にうさぎの適正体重が1kgだとすると、1,000g×0.01=10gということになり、これで足りなければ1~3%の間で調整するのが良いとされています。
うさぎが太っていたり痩せている状態でこの計算を用いても栄養バランスを崩してしまう恐れがあります。
同じように成長期や高齢の場合も該当しません。
成長期は特に食事制限はなく、好きなだけ食べても良いことになっていますし、高齢になると運動量が落ちることから量を減らしたりカロリーを下げたりといった取り組みが必要になるでしょう。
適正体重はなかなか飼い主さんだけでは判断が難しいかもしれません。
最寄りの獣医さんやペットショップのスタッフさんに確認するのが1番良いと思います。