近頃うちのレオパが飼育ケージの中で挙動不審。。
口をパクパクさせたり、ブルっと震えてみたり。
どうしたんだろう?
こんなお悩みを持っているレオパの飼い主さんはいらっしゃるのではないでしょうか?
これ、ひょっとするとレオパのカルシウム不足から発症するクル病の症状かもしれませんよ。
今回のコラムでは、レオパのかかるクル病とその対策、栄養補助食品について取り上げています。
カルシウム不足で罹ってしまうクル病とは?
クル病とは骨を作る細胞によって作られる骨形成に異常が起き、顎の骨や四肢が変形したり、骨折を起こす病気です。
原因はカルシウム不足で、成長期の幼体や産卵期の雌に高い確率で起きます。
カルシウム不足といっても様々な要素が含まれており、カルシウムとリンのバランスの偏り、ビタミンDの不足、カルシウムの過剰な摂取によっても引き起こされます。
レオパがクル病を発症すると、口をパクパクさせたり、痙攣、食欲不振、活動量の低下、成長不良、消化不良などの症状が現れます。
ちなみにこのクル病はレオパは罹りやすいですが、人間にもみられる病気なんです。
クル病の疑いがある時には専門の動物病院で
レオパにクル病の疑いがある場合は、なにはともあれ動物病院に行くことが先決となります。
そして、X線検査や血液検査をしてクル病かどうかの診断をしてもらいます。
X線検査では、骨の変形や骨折がみられないか?
血液検査では、リンやカルシウムの値を見て異常がないか?を確認します。
動物病院は今では、爬虫類専門、エキゾチックアニマル専門、エキゾチック外来、エキゾチック動物という名前で様々な種類の動物の診察を精力的に行っている動物病院がありますので、自分の可愛いレオパ君だったりレオパちゃんが病気になっても対応できるように前もって探しておくとよいでしょう。
レオパのクル病予防には、カルシウムとビタミン
レオパを飼育していると、どうしても栄養の偏りが出てきてしまいます。
中でもカルシウム、ビタミンは不足しがちの傾向があります。
クル病の予防にはこの2つの栄養素が必要となります。
カルシウム | レオパの骨格を形成するのに大変重要な栄養素で、不足してしまうと骨代謝障害を引き起こしてしまいます。 昆虫の餌を与えるときにはカルシウムの栄養補助剤をまぶして与えるようにしましょう。(これをダスティングといいます。) 特に成長期の幼体、産卵期前後の雌には必要です。ところでレオパに与える昆虫の餌には栄養素に偏りがみられるものが多く、カルシウムとリンの比率でいえばリン側に偏っています。 そのため、カルシウム剤を用いて足りないカルシウムを補ってあげましょう。 |
---|---|
ビタミンD | レオパのカルシウムの吸収を高めるにはビタミンDが必要不可欠です。 ですので、ビタミンDも一緒に与えてあげましょう。ただし、ビタミンDは過剰摂取してしまうと、血液中のカルシウム濃度が高まって体内に沈着してしまい過剰症を引き起こしてしまうので、容量は守ってくださいね。 |
レオパのカルシウム剤のタイプは3種類
レオパに与えるカルシウム剤には炭酸、クエン酸、乳酸の3種類のタイプがあります。
炭酸カルシウム | 私たちが口にする健康食品にも使用されています。 カルシウムの量が最も多く含まれているのが、この炭酸カルシウムです。 |
---|---|
クエン酸カルシウム | 吸収率は炭酸カルシウムより高めで、豆腐を作る時の凝固剤としても使用されています。 |
乳酸カルシウム | 吸収率は3種類の中で最も高いですが、ペット用としては吸収率が高すぎるためにあまり使用されていません。 |
あなたの飼っているレオパの好みに合わせて与えるのがよいですが、カルシウムの量で選ぶのなら炭酸カルシウムが最適ではないでしょうか。
まとめ
今回は、レオパのクル病とその予防についてご紹介してきました。
クル病は症状が重くなると、酷い場合には死に至る病気ということなので、予防と観察が必要です。
しかし、レオパも人間と同じようにカルシウム不足で骨が弱ってしまうという繊細な動物なんですね。
なんだか愛おしく感じてしまいます。
そんな愛おしいあなたのおうちのレオパを守るためにも、クル病予防を始めましょう。